長さはそろえたまま、すくう部分の幅を変えて、STEP1 と STEP2 の2段階にした木の離乳食スプーンがあります。南信州・阿智村の工房 菜やがつくる、そのはじめの一本が山桜の「STEP1」です。
特徴
すくう部分は小ぶりで、その先に細身の持ち手が続く形です。すくう部分の幅は13mm、長さは190mm、持ち手の太さは10mmほどあります。
すくう部分の裏側は、平らに整えてあります。離乳食をつぶす作業がしやすいようにしたつくりです。
工房 菜やは、生後5、6ヶ月ごろに使いはじめて、3〜4ヶ月ほど使う人が多いと見ています。
水上雅彦さんとひろみさんの工房です。1991年に下伊那郡浪合村で開き、1999年に阿智村智里矢平へ工房を新築して移りました。いまは、昼神温泉郷と園原のあいだを走る県道から、つづら折りの林道を上りきった里山の中に建っています。
木の種類について
このスプーンの材は山桜です。工房 菜やは、ウレタンなどの化学塗料でコーティングせず、エゴマ油で仕上げています。膜をつくらない仕上げに合わせて、いくつもの木を試したうえで、経年の変化が少ない木を選んでいます。
工房 菜やでは山桜のほかにも、なら、けやき、とち、くるみ、かえで、ほう、かつらなど、たくさんの木を使い分けて作品をつくっています。
工房が大切にしているのは、便利さや経済性が優先されるなかで見過ごされてきた里山の木々を、家具やスプーンのような身近な道具に生かすことです。木ごとの色合いや質感を生かしながら、伊那谷の森の豊かさが小さな道具からも伝わるように、ひとつずつ仕上げています。
毎日の離乳食の時間に、山桜のやわらかな色みや手ざわりへ、ふと目が向くことがあればと思っています。
お手入れ
スプーンは毎日洗うものなので、洗ううちに仕上げの油は落ちていき、つやが引いたり、表面がざらついて感じられたりしますが、そのまま使い続けるうちに、木そのものの風合いとつやが戻ってきます。
- 食器洗浄機は使わず、手で洗う。高温で乾かす工程が木を傷めるため。
- 洗ったら水気を切り、直射日光の当たらない、風通しのよい場所でしっかり乾かす。
使い込むうちに割れや変形が出てきたときは、工房ができる限り修理などに応じています。
まとめ
工房 菜やの STEP1 は、離乳食をはじめる時期に向けた、山桜の木のスプーンです。STEP1 のあとは、すくう部分の幅が広い STEP2 へ続けて持ち替える使い方もあります。
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