箸をつくると、かたちにならなかった木が残ります。細く削り出していくぶんだけ、おがくずが出て、傷や曲がりで商品にできない木も出ます。福井県小浜市の株式会社マツ勘(箸ブランド「箸蔵まつかん」)は、その木を燃料に変えている作り手です。
マツ勘の創業は1922年9月。所在地は福井県小浜市北塩屋で、小浜市は塗箸の一大生産地です。2017年には、木質ペレットをつくるバイオマス事業を立ち上げました。箸づくりの工程で出る端材とおがくずを燃料として商品化し、再利用できる資源を生かす循環型社会をめざしています。
おがくずは、「お箸のペレット」という燃料になります。傷や曲がりで商品にできなかった木材は、焚き火などで使う燃料「fireCHOPSTICKS」になります。fireCHOPSTICKS は、自社のオンラインショップと楽天の公式店で、いまも売られています。自社のオンラインショップでは、商品名に「薪になる箸」という言葉が添えられています。
クロスウッドは、箸をつくったあとに残る木まで使い切ろうとするこのやり方に共感しています。マツ勘のHASHIKURA SEASON01は、産地・小浜の天気と風景から色をとった、天然木(オーク)の食卓箸です。食卓で箸を手に取ることが、箸にならなかった木のゆくえを思う入口になればと思っています。