木を使ったら、その木を森へ還す。岐阜県高山市のオークヴィレッジは、そんな考えをものづくりの根に据えている作り手です。
オークヴィレッジが掲げるのは「子ども一人、ドングリ一粒」という理念です。木を使ったなら、100年後に同じ大きさへ育つドングリを植えて木を山へ還す。この考えのもとで、広葉樹の植林と育林を続けています。使うことと育てることを切り離さず、ひとつの循環として引き受けようとする姿勢が、ここにあらわれています。
オークヴィレッジには「100年かかって育った木は、100年使えるものに」という時間感覚があります。人が手を入れた森は、責任を持って手を入れ続ける。社員は月に一度、社有林に入って下草刈りや間伐といった手入れを続け、森林の整備を絶やさないことを自らの務めとしています。2021年には、社有林「緑の国」を整備した際に伐り出したコナラを使って、カードスタンドを製作しました。森を育てるために木を伐り、加工して届ける。木を余さず生かそうとする循環型のものづくりから生まれた一品です。
こうした取り組みは、2020年に決議した「緑の国2020 環境経営宣言」として、五つの柱にまとめられています。森林環境保全活動、自社林資源の6次産業化、国産材(針葉樹・広葉樹)を適材適所に活用すること、自然エネルギーの活用、そして製品パッケージ・梱包材の石油系プラスチック使用ゼロ。オークヴィレッジは、5.8ヘクタールの自社林(年間およそ52トンのCO2を吸収)を12ヘクタールへ広げ、年間およそ108トンの吸収を目指すと明言しています。あわせて、2024年度までに事業活動から出るCO2をゼロにする目標も掲げています。
クロスウッドは、この「木を使い、また木を植えて森へ還す」というオークヴィレッジの姿勢に共感しています。同社の森のどうぶつみきは、ホオ・カバ・サクラ・クリ・ナラという里山の広葉樹でできた積み木です。使った木を森へ還すという理念と、里山の木を暮らしへ手渡すものづくりは、まっすぐに地続きでつながっています。木を暮らしに迎えることが、その背後にある森への共感の入口になればと願っています。
